一般職とか事務職とか
昨年から、大学卒業予定者に対する面接解禁日が、以前の8月1日より2ヶ月早い6月1日に変更になりまして、随分と学生さんの就職活動自体も変わったようです。この面接解禁日とやらは経団連が定めたものですから、経団連に加盟していないような会社が守る必要もなく、経団連に加盟している会社でも堂々と守らないと宣言する企業すらある有様でして、まるでコミケの徹夜を彷彿とさせますw
中小企業としては、超大手企業が早く学生を確保していってしまう危機感とやらがあるようですが、うちの会社のように中小とすら呼ばれないような会社にとっては、残った学生さんの中から適性のあった学生さんを採用するしかありませんので、超大手さんが面接を始めるのが、6月からだろうが8月からだろうが、あまり変わりません。いや、むしろ早めに済ませてくれるので、かえって有り難いくらいです。
ところで、新卒でも中途採用でも、最近は事務職の求人が非常に少ないとあちこちで言われているようでして、こんな記事もありました。
ビジネスインサイダーと言うウェブだけを媒体にしているニュース社の記事ですが、タイトルをそのまま読むと、
一般職・事務職 = 価値を生まない仕事
と言う定義のようです。本当にそうですかね?
事務職に対してよく用いられる言葉に「営業職」があります。工場を持つ製造業や建設業では、この2つ以外に「技術職」のようなカテゴリーの方がおられるかもしれません。価値を生むと言う意味が、もし収入を得る事を指すなら、製造業などの技術職の皆さんも「価値を生まない」と言う事になってしまいませんか?
実際に、この「価値を生まない仕事」と言う発言をされているのは、損害保険ジャパン日本興亜の業務改革推進部の責任者と言う事で、保険会社には工場もありませんし建設もしませんので技術職と言うカテゴリーがなく、想像力が働かなかったのか、あるいは本当に、お金を持ってくる営業だけが収益を上げている部門だと勘違いしているのか。
そんな風に言っても、実際に大手企業では事務職での採用がかなり減少しているようでして、うちの会社で最も重要視する英語能力がある大卒予定者であっても、そこは同じようです。
新卒採用を始めたときには、地方の外国語学科系を卒業予定の人しか応募してもらえないような状態でしたが、今年なんかは、割と有名な大学の学生さんが応募してきたりしておりまして、つまりは今の時期まで採用になっていないと言う事でしょう。
この人材難とか言われている時代にもかかわらず、一般職や事務職は不要とばかりに、足りない人材を無下にしている企業さんが多いこと。
その分、うちみたいな中小企業が優秀な人材を選び放題と言う贅沢な状況もあるので、一般職や事務職を希望する大卒予定者の有効な活用方法に、超大手企業さんが気付かない事を祈ってますw