国連で働きたい!
この記事、実はいざと言う時のためにずっと前に書いたものですw
そう、もうどうしても今日は書けませんでした~残念!って言う時に、自動的に発動するように仕組んでると言うアレです。
多分、今日の私は仕事で疲れ果てて23時59分59秒までに何か書くことが出来なかったのでしょう。仕方ありませんので、ずっと昔の私がそんな今日の私に代わってブログを投稿します。
少し前に、ふとした事から取引先の方と国連英検の話になりました。国連英検ってご存知でしょうか? 国連英検(公式サイト) : 試験概要
正式名称が「国際連合公用語英語検定試験」でして、名称からすると、なにやら超インターナショナルでウルトラミラクルな感じの英語試験に聞こえますが、実はこれ、実施団体は「公益財団法人日本国際連合協会」と言う日本の法人でして、英検などと同じ日本のローカル試験です。ちなみにこの法人は、ちゃんと国連本部から「国連旗」の表示と、法人名称中に「国連,United Nations」の表示を認められておりますので、資格自体は正規の物です。
この摩訶不思議な英語検定なんですが、世の中での認知は皆無に等しいのに、上のクラスになりますA級や特A級になりますと、恐ろしいほど合格が難しい試験となっております。実際、こんな検定に合格するよりも、国際的に認知されているTOEICやTOEFL、IELTSなんかを頑張る方が絶対にオススメします。
何が難しいって、国連英検と言うだけありまして、国連の知識を問う問題が大量に出題されていたり、長文読解や時事問題が山盛りでして「試験問題作ってる人は、さぞ楽しいだろうなあ」と思うわけですw
昨年、こんな記事をブログで書きました。
これ自体は何でも無い、ただの小学校での公開授業なんですが、これの第二弾が実は昨年の下旬にありました。7月にブログで書いた時の小学校とは別のところでして、なんでこんなに公開授業の依頼を受けてしまうのか、会長(id:fxse)様・・・
その、昨年の下旬に行いました公開授業で、その時は高学年の子どもたちでした。前回よりも若干レベルアップした質問でヒヤヒヤしたのですが、ある女の子から海外との仕事の事を質問されましてお答えした時に「海外に興味があるのかな?」と聞いたところ、その子は「将来、国連で働きたい」と言っておりました。
国連で正規職員として働くのは、非常に厳しいです。採用数自体が少ない上に、試験も非常に難しく、しかも自分が卒業する年に試験があるかどうかも分からないと言う無茶振りでして、その試験は「国連職員採用競争試験」と言います。
世界中の大学を卒業して「学士,Bachelor」を持っている事が条件なんですが、多くの人が「修士,Master」以上を持って試験に臨み、国連公用語のいずれかで十分な意思疎通が可能である必要がありますが、多くの人が英語ともう1言語を習得しております。学位については頑張れば済むのですが、国連公用語である「英語,フランス語,ロシア語,中国語,スペイン語,アラビア語」の話者がもう1言語を習得すると2言語の話者になりますので、それ以外の言語を母語とする者は非常に不利です。また、その中でも作業言語と言われる公文書を作成する言語である英語とフランス語を母語とする者は、極端に有利でしょう。
正規の国連職員になる方法は、実は国連職員採用競争試験を通過するだけではありません。現地採用から登用される方法もありますし、それ以外にも各国の政府から出向して後に転職と言う方もおられます。実は国連で働く日本人は、他の国の出身の方に比べて少ないため、日本の外務省が後援して国連で働く事ができる「JPO派遣制度」と言うものが存在しております。
話が国連英検に戻りまして、この国連英検は外務省が後援しております。もう、なんとなくお分かりかと思いますが、冒頭で「世の中での認知は皆無に等しいのに、上のクラスになりますA級や特A級になりますと、恐ろしいほど合格が難しい試験」と書きましたが、認知が皆無に等しいのに受験している皆さんが大勢いたりするのは、特A級を持っておりますと、ズバリ「JPO派遣制度」で採用に考慮されるんです。
当然「恐ろしいほど合格が難しい試験」ですので、これに合格出来るようになれば「JPO派遣制度」の申し込み時点で必要な、TOEFL又はIELTSの試験に関しても、十分に対応出来る能力が身に付いてくるでしょう。
国連で働くと言う夢はなかなか叶う物ではありませんが、働いている人がいる以上は、努力すれば叶うであろう職業であるのも間違いありません。大学や大学院では、言語以外に専攻を学び、英語やフランス語も学ばないとならない日本人は非常に厳しい道程ですが、夢を持った子どもたちには頑張って欲しいと、国連英検の話から思い出しました。