同じ記事なのに
毎日新聞の記事ではこのように書いてあります。
大相撲の横綱、白鵬関(34)=本名ムンフバト・ダバジャルガル、宮城野部屋=がモンゴル国籍の離脱を同国政府に申請していることが17日、分かった。角界関係者が明らかにした。日本国籍取得の手続きのためとしている。この関係者は「モンゴルが終わらないと、日本の申請はできない」と述べた。
ほとんど同じ記事が日経にもありました。
大相撲の横綱白鵬関(34)=本名ムンフバト・ダバジャルガル、宮城野部屋=がモンゴル国籍の離脱を同国政府に申請していることが17日、分かった。角界関係者が明らかにした。日本国籍取得の手続きのためとしている。
同じ書き出しなんですが、日経には毎日にありました赤字の部分がありません。なぜ同じ書き出しかと言えば、もともと共同通信の配信した記事なので問題ないのですが、おそらく日経は情報の正確性に欠ける部分を編集して配信したのでしょう。
この「モンゴルが終わらないと、日本の申請はできない」って読んでどう思います?パッと見たら「モンゴルが国籍離脱の承認をしないと、日本への帰化申請ができない」と言うように感じませんかね?
実務的に言いますと、この現国籍国へ「日本に帰化したら国籍を離脱する」旨の通知を行うことは、法務省(法務局)から指示があってから行います。なぜかと言うと、国によって離脱の方法が違うため「帰化が完了したら国籍離脱になります」と言う国と「日本に帰化するなら、この段階で先に国籍離脱となります」と言う国がありまして、日本への帰化が認められるか認められないか分からない段階で現国籍国へ通知すると無国籍になる可能性があり大変危険なため、さすがに法務省もそれくらいの融通は効かせてくれますw
じゃ、帰化申請してないのに法務省からどうやって指示を待つのかといいますと、帰化申請前に行う事前相談が実質の帰化申請手続きでして、白鵬の場合も、すでに事前相談で「帰化申請したら許可されるであろう」状態になっているのでしょう。つまり「モンゴルが終わらないと、日本の申請はできない」の申請とは、本当に最後の帰化申請を指しているものだと思われます。
それともう1点、もしモンゴルが「白鵬がモンゴル国籍を離脱する事は認めない」と決定してきたらどうなるのか?
パッと考えると、なんとなく日本に帰化できないように思えるでしょうが、実は現国籍国が国籍離脱を認めない場合には、仕方ないので法務省も二重国籍を容認してくれます。さすがに法務省もそれくらいの融通は効かせてくれますwww
この段階で大きくニュースにした理由は、もしかしたら、白鵬が二重国籍になる布石と二重国籍になっても本人の責ではないので、帰化する理由の「親方になるため」これを日本相撲協会から二重国籍だからダメと言わせないようにするために、弁護士が事前に考えた計画なのかもしれません。
今はバンコクにおりまして、今日帰国予定です。バンコクから日本へ行く便は山程あるんですが、なぜか香港乗り継ぎで帰国する事になってまして、そろそろ貯まってる航空券の帰路分消化に入りませんとw
バンコクへの用事は、今後少し減りそうな感じですから。