現地での地名
いま、本年初の東南アジア訪問の旅に出ておりまして、昨日までシンガポール、本日はバンコクに来ております。
バンコクって分かりますよね?タイの首都です。英語で書くと Bangkok です。いや、バカにしているわけでは無く、この世界中で通用するであろうタイの首都の地名であるバンコクが通じない国があるんです。
そう、ここタイ=正式名称タイ王国では、自国の首都の名称ですがバンコクでは通じません。 正確に言えば、英語教育を受けている世代には通じるかもしれませんが、あくまでも英語で自国の首都を Bangkok と言うと知っているだけです。
じゃ、タイでは何と言うのか、
タイ語ですと(読めませんけどw)
กรุงเทพมหานคร อมรรัตนโกสินทร์ มหินทรายุธยา มหาดิลกภพ นพรัตน์ราชธานีบุรีรมย์ อุดมราชนิเวศน์มหาสถาน อมรพิมานอวตารสถิต สักกะทัตติยวิษณุกรรมประสิทธิ์
日本語のカナ表記ですと、
クルンテープマハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロックポップ・ノッパラットラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーンアワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット
ついでに英語で書きますと、
Krungthepmahanakhon Amonrattanakosin Mahintharayutthaya Mahadilokphop Noppharatratchathaniburirom Udomratchaniwetmahasathan Amonphimanawatansathit Sakkathattiyawitsanukamprasit
当然、こんなの打てませんのでコピペですw タイの方も寿限無のような正式名称をいつも言っているわけでは無く、主に「クルンテープ」と呼んでおります。ですので、タイの地方都市なんかで「どっから来たの?」的な感じでオバちゃんに言われた時に「クルンテープ」と言えば分かってもらえますが「バンコク」と言っても通じません。
いつも行く香港には、現地名と英語名の2つ名前がある地名が多く存在します。たとえば、女人街とかあって有名な「旺角」は広東語ですと「ヲン・ゴ」に近い感じですが、英語名は「Mong Kok」で日本人は「モンコック」と言ってます。「太子」ここなんかは広東語で「タァイ・ジィ」に近い感じですが、英語名なんて「Prince Edward」ww 日本人は「タイシ」と言ったり「タイチー」と言ったり。
これ、困るのは若い人には通じるんですが、タクシーの運転手さんでも英語名で通じない事もしばしばで、必然と広東語を覚える切っ掛けになったりもするのですが、やはり困る事も多くあります。
日本、英語名が付いている地名は非常に少ないかと思います。六本木を「Six trees」とか言うのはヤンキーくらいでしょうし、渋谷を「Bitter Valley」とか言うのはデーモン小暮閣下くらいでしょうww
一見すると外人さんに不親切のようですが、現地名と英語名があると、外人さんが言ってる地名がどこだか分からない香港のタクシーの運転手さんのようになってしまうわけで、あえて欧米に感化されて地名に英語名を付けなかった日本の昔の人達に、感謝したいくらいです。
日本ですと、駅なんかで地名を言われても、それが仮にどんなに片言な言い回しでも、まず分かります。恐らく、東京にある駅の中では、かの有名な伝説となっております「アイケブークロウ駅*1」だけ注意しておけば大丈夫かとww
ちなみに中国も日本方式で、あえて英語名が付いていない事がほとんどで、しかも中国の地名をローマ字表記したものは英語の発音と親和性がいいようでして、英語圏の方が中国の辺鄙な場所に行っても、割りと何とかなってるのはその辺りの理由もあったりするのかもしれません。
タイもね、せめて地名くらいは通じればいいんですけど。英語で表記してあるタイの現地名でも、そのまま読んだだけでは通じません。