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日常のつぶやき + 会社での出来事 + 奥様観察日記

皆さん最近、コメント欄を承認制にするのが流行ってるようなので、私もコメント欄をゲスト可の承認制にしてみました \(^o^)/

いつ「親ペナルティ」なんて言葉が出来た?

この記事、どう思いますでしょうか?

headlines.yahoo.co.jp

 

非常にもっともらしく書かれておりまして、ペナルティと言う言葉はさも本来の罰とは違う社会学的なもののように歪曲されてます。

 

そして、肝心な部分、社会学で「親ペナルティ」なる言葉は、一般的に用いられてません。この記事、社会学と言う学問をさも盾にし、炎上を狙った捏造記事でしょう。あるいは、社会学など知らない記者がネット検索だけで構成したのか。

 

社会学で存在するのは「Motherhood penalty」つまり日本語では「母親ペナルティ」です。 しかも、その母親ペナルティとは、子を生むと「賃金が伸びない」「不平等な昇進」など、実際に会社から受ける「子どもがいるがために受ける罰と言うほどの差別」を指してまして、歪曲した解釈のペナルティではありません。そのあたり、英語版になりますが Wikipedia に上手にまとめられてます。

Motherhood penalty - Wikipedia

 

何年か前から、この「親ペナルティ」なんて言う言葉が「社会学の定義」のように流布されているのが気になってたんですよね。こうやって、ありもしない学説が作られていくのかと思うと、うんざりします。

 

最近あちこちの記事に噛み付いてばかりで、それもうんざりなんですが。それでも、誰かが書いておかないと、と、そんな気分です。

 

 

記事中にある、

子供を持つ夫婦と子供を持たない夫婦がそれぞれに感じる幸福度のギャップのことで、一般的に幸福度は「子供を持つことによって下がる」と言われる。

子どもがいない夫婦が海外旅行三昧、高級マンションに高級車、そんな生活ばかりしているのでしたら、多分子どもがいる夫婦より幸福度が高いのでしょうね。

 

あなたたちプレジデント社の発行する雑誌で、よく「低賃金夫婦」の事を書いているでしょう?「こんなお給料じゃ子ども作れない」って諦めている夫婦の事もよく書かれてますよね?「子どもがいる家庭は裕福で羨ましい」なんて言う、低賃金夫婦の声とか代弁者のように書いてますが、矛盾してませんか?

「一般的」にと言う言葉を用いたら、その背景にある根本を見逃す事になる事が多いくらい、社会学なんて学問を持ち出して記事にするならお分かりでしょう?アフリカの食糧事情が非常に悪い少数民族の場合で、エンゲル係数が非常に低いところが多いんですが、そもそも現金を手にしないんで、手にした現金は狩猟道具などにするだけでエンゲル係数に反映しないんです。今回のような記事は個別要素が多すぎて、社会学で扱われている「母親ペナルティ」のような一般的な事として話し合う事は出来ない内容かと思います。

 

幸福度は「子供を持つことによって下がる」と言われる

そうかな?

だったら、なぜこんなに多くの子どもが生まれる?

金銭的負担は「子どもを持つことによって上がる」 

なら分かる。

 

子どもを作らなかった夫婦が、老後にお金はあって高級老人ホームで余生を過ごす

のと、

子どもを作った夫婦が、老後にお金はそこそこだけど、孫やひ孫に囲まれて余生を過ごす

どちらが、幸せで満ち足りた老後なんだろう。果たして「幸福度」なるものが「子どもを持った事で下がった」のであろうか。 

 

逆に、子どもが居ない人でも、全く別の幸福を追求する事も可能ですし、幸福なるものを子どもを軸にひとまとめにできるほど、社会学には結論があるわけでも無く、人それぞれが幸せと思える人生を送れる事が、本来の「社会学と言う立派な学問」が目指している姿だと思います。